【あらすじ】
時と所:19世紀末、ロシアのサンクト・ぺテルスブルクとナポリ
第1幕/ロシア皇帝の宮殿
ロシアの皇太子アリョーシャは、昔愛した女性に裏切られて以来、すっかり女嫌いになっていた。その際父親である皇帝とも仲違いし、最近ではすっかり部屋に閉じ籠り、側におくのは従僕のイワンだけ。このイワンも主人の女嫌いに気を遣い、自分に妻があることまで隠していた。アリョーシャの叔父である大公は、何とか甥が女性に興味をもつよう宰相と策を巡らせ、コサック舞踏団の男装した踊り子の一人ソーニャに、皇太子の相手をして、彼の心を開かせるよう命じた。計画が失敗に終われば、シベリアへ追放すると言われた踊り子のソーニャだったが、実は彼女は密かにアリョーシャに憧れを抱いていたので、喜んでこの話を受けた。早速ソーニャはアリョーシャの部屋へ行く。しかしすぐに女性であることを見抜かれ、出て行けと言われてしまう。ソーニャは女性だとばれても、皇太子の側にいるよう命じられていたので、何とか側においてくれと頼み、大公達の計画をアリョーシャに打ち明けた。そして逆にアリョーシャが大公達を騙し、愛人としてうまくいってるよう見せかければいいと持ちかけた。アリョーシャはこれに乗り、ソーニャと親密な振りをしていたのだが、いつしか彼女に心を奪われ、2人は本気で愛し合うようになる。
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