<第2幕>皇太子アリョーシャの部屋
踊り子ソーニャのお陰で、すっかり生気を取り戻した皇太子アリョーシャのもとに、ある日叔父の大公がやってきた。皇帝の使いで、アリョーシャの軍連隊への復帰を知らせに来たのだ。昔のように軍に復帰できると喜んだアリョーシャは、勿論ソーニャと共に赴任地へ行くことにした。従僕のイワンにお供を命じると、実は彼には妻がいると言うので、彼の妻マーシャも一緒に連れて行くことにする。赴任地での幸せな日々を送っていたある日、アリョーシャとソーニャのもとに大公と宰相がやってきた。宰相がアリョーシャを連れ出すと、大公はソーニャに向かい任務の終了を告げ、アリョーシャと別れるよう言った。皇帝の思惑で、彼の結婚話が進められているからだった。大公はアリョーシャのためだと言い、ソーニャに嘘の手紙を書かせ、すぐにこの地を離れるよう促した。全てがお金のための偽りの愛であったと、大公から聞かされたアリョーシャは、怒り狂いソーニャを責めた。ソーニャが耐え切れずに、手紙は脅されて書いたのだと告白しても、まるで聞く耳を持たなかった。ソーニャが絶望に泣き崩れる中、アリョーシャは大公に、すぐに戻って結婚すると告げ、大公達は安心して帰って行った。ところが大公達が帰った後、アリョーシャは高らかに笑い出す。実はさっきの一件は、大公達を欺く芝居だったのだ。アリョーシャとソーニャはしっかりと抱き合い、イワンとマーシャを連れて赴任地を後にした。皇帝には「即位辞退」の手紙を出した。
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