音楽の泉を聞いてのつづきであるが、歌劇の解説の中で「シャガ−ルの絵の背景」を使って、また花をまいて、「演出」をしてと喋っているのが耳に入って、昨年青森に美術館が出来たときの目玉として「シャガ−ル」の舞台背景画があったことを思い出した。
大分前美術館もできていないのにこの大者の購入がムダかどうか問題になった話題があったが、もうそんなことはどこふくかぜか、三枚の手持ちのものに加えてアメリカからもう一枚の背景画がそろって話題になり、青森県に新しく出来た美術館としては大入りであった。
(バレ−「アレコ」舞台背景画全四幕のうち米国フィラデルフィヤ美術館から借りた第三幕のお別れ会が8日開かれたと9日付け新聞にあった)
あの特徴のあるシャガ−ルの絵は私の好みではないので、折角出来た美術館には行っていないのだが、青森での話題の一つになったことは事実であった。
私にはいつか東京での「シャガ−ル展」でみた「あの女の人を空に抱いて飛ぶ絵」の地面の片隅に人がしゃがんで「おしっこ」でもしている姿が豆粒の様に描かれていたのをみて、画家の「精神構造」に強く印象づけられたことを思い出すのである。
人は好きずきである。私は40年前シカゴの美術館でみた「ドガ」の絵に印象ずけられて、その後回った各都市の美術館にゆくたびに、いつも「ドガ」の絵をおいかけて、パリに行ったときは、コンコルド広場にあった本屋で表装の良い本一冊購入したことを思い出すのである。(20070108)