衛生学教室のアルバムから(その15)
去る2月14日土曜のひるすぎ、東京は銀座四丁目の角に立っていたら、こがらの女性が通りかかった。
顔と顔があい、そのほころびたまなざしに、村山てる子さんでは・・・と20数年が頭の中をかけめぐった。
「佐々木先生では・・・。今宮城で開業しています。丁度眼科の研修会があって上京し、一寸抜け出して銀座へ出てきたところです・・・」
「衛生学教室のアルバムからを、毎号楽しみにみています・・・」
お茶にさそうひまもなく、会場へいそぎ足に去っていった後ろ姿を見送った。
写真1 血圧実習 写真2 背筋力計実習 昭32.4.
写真1は、その彼女(昭和35年卒、6回生、現在大沼てる子さんとなって、ご主人の5回生の大沼正明君と宮城県柴田郡村田町で開業)が学生時代、昭和32年4月に、衛生学実習で血圧測定をやっている時のスナップである。
立位、座位、臥位で血圧がどう違うのかの一場面だが、うしろ姿の方が誰だかわからない。佐藤珠子さんではないようだから、亡くなった佐藤麗子さんかもしれない。女性は女性同士組んで実習している。今は男女なかよくやっている。
現在の血圧実習では、血圧計は同じでも、その背景に、シンクロスコ−プ、オ−デイオ、磁気オシログラフ等あって、コロトコフ音を見、聞きするようになった。
昭和32年という年に、衛生学実習を全面的にきりかえたが、その数々の写真がアルバムにはある。場所は2階の衛生細菌実習室である。
写真2は、背筋力計、針生建吉君が主役で、そばで、カケ声をかけているのが武田壌寿先生、うしろには花田雅寧、橋本喜光君の顔が写っている。
写真3 計算機実習
写真3は次ぎの学年で、手廻し計算機、古川勇、黒滝尚彦、倉持主祐君。今はコンピュ−タ−の時代となった。
昔の写真も沢山あるが、ごく最近のホットな写真をおみせしよう。私にとっても20数年間にはじめてといっていい出来事であった。
写真4 福住にて 昭55.12.17
写真4がそれである。主役は今年4月退官される生化学の檜山登教授であり、カラオケをうたっている姿である。
去年末、教授会の忘年会が福住で開かれたときのもので、この日はサ−ビスがよかったのか、幹事役の私の予期せぬままに、座はにぎやかになり、全員それぞれの芸を出してゆかいな一夜であった。
檜山先生のこんな姿ははじめてというのが皆の声であった。歌の文句は女性の声にかきけされてよくききとれなかったが。
このスナップを鵬桜会報に紹介していいですかとたずねたら、ニコと笑って答えて戴いた。
この作品の作者は庶務の竹内さんである。
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