東北地方住民の脳卒中乃至高血圧の予防について疫学的研究を展開して浮かんできた「食塩」について、原著としての論文は、速報として「ミソの食塩濃度の地域差および脳卒中死亡率との関係」(医学と生物学, 38(6), 187-190, 昭31)と”今や古典的”といわれる「東北地方農民の血圧と尿所見特にNa/K比との関係について」(医学と生物学、39(6), 182-187, 昭31)だが、食塩に関して一般的に文章を書いたのは、欧米への在外研究から帰ったあと、[一日5グラム以上の食塩摂取は過剰であり、疾病論的意義があるということについて確信に近い考えをもつに至ったあと」のようで、「衛生の旅」にもあるがそれを年代順にまとめてみた。学問的な文献は停年後まとめた「食塩と健康」(第一出版)にある。
昭40(朝日新聞) 大蔵省献立は高血圧型
昭42(公衆衛生) Dr.Dahlとの出会い
昭42(公衆衛生) Dr.Meneelyとマンモスとタイガ−と
昭43(公衆衛生) ロンドンの名所
昭44(Clinician) 脳出血と風土:なぜ東北地方に多いのか
昭45(東奧日報) 塩と血圧を解剖する 1−15
昭45(月刊健康) あたり・高血圧・食塩・りんご
昭47(毎日新聞) 日本列島慢性食塩中毒論
昭50(日本医事新報) 高血圧と食塩との関係
昭50(日本医事新報) 血圧と米飯等の関係
昭50(毎日ライフ) 日本人は食塩を摂りすぎている
昭51(月刊健康) 日本人の高血圧と食塩
昭52(カリウム異常診療の実際) 日本人の食事とカリウム摂取
昭53(放送短波) 米食民族と高血圧(対談:小町)
昭54(臨床栄養) 日本人の食塩摂取はどうあるべきか(対談:平田)
昭56(月刊健康) 塩の文化と血圧
昭57(日本医事新報) ヨ−ロッパ塩の旅
昭57(短波放送) 日本人の高血圧症(座談:家森ほか)
昭57(食塩と高血圧) 食塩と高血圧(座談:五島・尾前)
昭57(東日本公衆栄養学会) 健康面からみた食塩文化論
昭58(弘大キャンパスジ−ナル) 世界塩の旅
昭58(減塩食) 食塩は一日にどのくらいとればよいか
昭58(減塩食) 子供と食塩
昭58(日本医事新報) 味気のない話
昭59(臨床のあゆみ) 高血圧と食塩(対談:中村)
昭59(生活教育) どんな食べ方で塩が入るか
昭59(弘前市医師会報) 続・科学者の目
昭60(厚生)成人病の文化論的考察
昭60(暮しと健康) 高血圧の人は日常生活のこんな点に気をつける
昭61(日本医事新報) ド−ル先生その後
昭62(栄養と料理) 日本人はどのようにして塩分を減らしてきたか(座談:香川・渡辺)
昭62(日本医事新報) 食塩をめぐる人々
昭63(日本医事新報) 食塩0の朝食
昭63(月刊健康) 塩(しお)は体に悪いというけれど
昭64(衛生の旅) 文明化とは食塩化
平1(衛生の旅) 塩少々
平1(衛生の旅) 塩と民族
平1(日本医事新報) Civilization is saltization
平4(日本医事新報) SALVEO
平5(東北連合三田会) 津軽に学ぶ−りんごと食塩と健康
平5(月刊健康) 少塩のすすめ
平9(治療学別冊)食塩と高血圧−研究の歴史を振り返る